勘違いをするな。

私は臆病だから、うまくいっているとすぐに怖くなってしまう。


こんなに関われるとは思っていなかった。
椅子一つ分のスペースを保って話していたはずなのに、
いつの間にか隣に座っているような。


ひどく奇妙で、もちろん不快ではなく、
だからこそ何を考えているのか、さっぱり理解できないまま過ごしている。


期待してしまう自分が居るのは確かだ。
期待があるからこそ、私はこの気持ちを保っていられる。
それの確立がいくら万が一だとしても、やっぱりこの気持ちはいつも持っている。


最近、あの人の距離が近くなった。
心理はさっぱり判りませんが、物理的な距離は流石に感じられる。
手が触れることが多くなり、顔の距離が近くなり、話しかけることが多くなった。
もちろん、それだけで「好きになった」なんて先走りすることはないが、
正直、嬉しい、だからこそ困ってる。


私は友達としての礼儀と距離を保つようにしながら日々アタックしている。
だが、あの人が持つ友達としての距離と私の距離が違うために、
こんなに困惑しているのかもしれない。
またはそもそも気が合わないわけではないから、また昔のように戻っているのかもしれない。
これは期待だ。これが困ってる原因だろうなぁ。


そう、「勘違いをするな」
側に居たいと思いすぎるな。
……本当、何をしているんだろう。何になるんだろうな。