詩
頷きは雲のように。 囁きは地の底へ。 何も届かない。何も感じない。 安らぎが霧の彼方へ。 気だるさは重石のように。 何も残らない。不明確な思い。 笑い声が好きで、 あの瞳が好きで、 彼も、彼女も、彼も、 みんな好きなのに。 影が広がっていく。
あなたを傷つけないためには、 会わないのが一番なんです。 私を助けてくれたあなたに、 私はもう何もすることは出来ません。 だから、せめて、傷つけないように。 私が傷付かないためには、 会わないのが一番なんです。 あなたに甘えてしまった私は、 本当…
あなたが苦しんでようが、悩んでようが。 私にはもう何の関係も無い。 私がそう決めたの。 あなたがそう決めたの。 続くと思ってたの? 友達で居られると本当に思ってたの? あなたはどこかで期待してた。 でも、きっとあなたはそんなわけないって言うでしょ…
蝕むのは、 あの夜の欠片。 巣食うのは、 あの温もりたち。 泡沫の時に惑わされ、 胸を掻き毟るなら、 思い出せ。 苦しむのは、 この時の重さ。 狂おしいのは、 比類なき瞳。 盲目の霧に拐され、 抜け出せないのなら、 思い出せ。 思い出せ。 守るために必要…
嬉しいし、楽しいから、 鞘に戻せば、それは静かで。 悲しいし、切ないから、 その静けさに、潰されそうで。 私は頼っている。 この一振りの気持ちに。 全ての価値観をかけて、 私は振るう。 この気持ちを感じてくれなくとも、 一振りの気持ちを私は振るう。…
まるで羽のように飛び上がれば、きっと。 体は鉛のように重いものだと気付くはず。 たとえ、そのまま飛び続けても、それは力を奪ってく。 「何か勘違いしていない?」 街角から聞こえた歌声が糾弾する。 この道が一方通行だって気が付いていない。 暗い空が…
あなたよりも好きな人がいつか出来るでしょうし、 きっとある程度、幸せな日々が過ごせるでしょう。 それでもあなたと過ごしたかったって、 今だから、そう思ってる。 もう少しで消えてしまう思いだから、 こうやって記憶しておかないと、 きっと面倒くさが…
こんなこと、なんとも無い。 ただ駆け抜けていく、ただの景色。 今の私には何よりも大切な気持ち、 10年後の私には思い出せもしない気持ち。 あなたと一緒になる夢を見たことがあるけど、 それはどうも叶いそうに無いね。
消えてしまえ、なんてもう飽きた。 好きになれ、なんて思わない。 不安定、やじろべえの右端。 大好きだ!って伝えて、 傍にいたい、少しでもって、 空回り、どうしようもない。 そうそう、あなたはいつだって、 私のほうを見向きもせずに、 手のひらで私を…
私に出来ることは最初から幸せでいてくださいと願うことだけです。 それだけ、それ以上は望めない。 手を繋げても、頭を撫でられても、仮に抱き締められても。 一時期の嬉しさだけで、後には余韻すら残らないのです。 残せるものなんかありません。 どんなこ…
当たり前の言葉で、 ありふれたフレーズで。 君だけの心に残る、 それだけが欲しい。 君の心が残る、 それだけが欲しい。
「ごめんね」って君が言うたびに、 僕の心はずっと沈みこむ。 「ありがと」って君が言うたびに、 僕の心はぐっと急上昇。 君と居ると毎日が、忙しくて。 君と居ると毎日が、目まぐるしくて。 そんな君はずっとずっと遠くへ、 すぐに消えてしまっていくから、…
冷たい風が張り切って、 進む2月の駅の改札。 私は周りが聞こえずに、 君の声だけを聞いてた。 「―――」 君が言うたびに。 「―――」 止まる針の音。 「―――」 君が笑うたび。 「―――」 止まる時の砂。 辛いことも悲しいことだって。 可笑しなぐらいに消える。 …
何を書きたいのかなー。 もう、30分もここに、 座っているけれど。 さっぱり。 思い、つかない。 何を書きたいのかなー。 こうやって目を、上げながら、 もう、30分もここに、 座、っている、けれどー。 何を書きたいのかなー… 何を書きたいのかなー… 何を書…
いい加減に気付いてくれよ。 たいして熱さは残ってないけど、 これでもちゃんと護ってたんだ。 いろんなことがあった中で、 これを支えにして過ごしてきた。 今更変わるのも癪に障るし、 どうにも離れなくなっちまって。 期待なんかしちゃ居ないさ。 ただ判…
騒がしさに慣れてしまって、 静かになるのが怖くなった。 近くに居るのに慣れてしまって、 遠くへ行くのが怖くなった。 あなたはどこへいくのでしょうか。 そこにあるのが当たり前で、 そこにないのは考えられずに。 私はただただ縮こまり、その衝撃に堪える…
甘かっただけさ。 消えたものは戻らないのに。 見えていても、消えてしまうから。 判ってなかった。 のぼせ上がっていただけさ。 どこかで期待していたんだ。 新しい人を好きになれば、 この幻想も消えてしまうのかな。 この幻想が消えてしまえば、 この青い…
貴方が何を思っているか知らないけど、 私は貴方が幸せであったらないいなって思ってます。 いつもいつも思ってるわけじゃないけど、 幸せな顔を見るのは嬉しい事だって知ったんです。 過去から逃げられない私は、 貴方を愛することは出来ないでしょう。 未…
ありえない人ごみの中を佇む蟻の空の上。 巨人たちが見下ろした真っ白な雲の下。 僕たちが見上げる世界、今居る世界。 ミニチュアのように見える低い建物を横切って、 緑生い茂る山の向こうの月を見上げる。 私の日常、平凡な毎日。 汚い壁にかかれた綺麗な…
ちょっとだけ大人染みた視線で、 私の周りをちらりと見渡す。 変わりえないこと、変わってはいけないこと。 無数にある川原の石のように、 歴然と其処に留まっている。 ため息をついて、私は諦める。 「どうしようもないことはあるんだ」と、 しすぎてしまっ…
きっと無数にあり続ける刃のような鋭さを持つ心の持ち主がじろりと見た先にある公園の泉に心打たれて佇む紳士の想う相手が向かう先にある海の魚たちの奥底に眠る深海の龍すらも気になどしない雲が雨を降らした下にいる土の中に住む生物が偶然指した先にあっ…
終わるならさ。 幸せだった、って伝えたいじゃない。 不幸の数が多くてもさ。 幸せだったんだから、伝えたいじゃない。 これからもっと色んなことがあるから。 ちょっとずつ感謝していけばいいよ。 だから、まずはありがとうって。 幸せだった、って伝えたい…
どうして君は謝るの? いっつも「ごめん」 すぐに「ごめん」 私は別に望んじゃいないよ。 「ごめん」って言葉が増えちゃうと、 「ごめん」って言葉が軽くなる。 だから、言わないで。 いまは、言わないで。 それよりも私は。 あなたの「ありがとう」が聞きた…
現を抜かし、今を視る。 夢に生きれば、躓いて。 後ろを向けば、戻れない。 何が良いのか、分からずに。 失うものが、また一つ。 例えその眼で、見つめても。 捕らえることは、もう出来ぬ。
読みかけの本、飲み終わったカップ。 いつもと同じなのに。 冷めた紅茶、放っておいたバッグ。 いつもと同じなのに。 いつでも変わる、変わり続ける。 一番、確かな気持ちさえ、 いつでも同じじゃいられない。 いつもと同じ、同じはずなのに。 こんなに寒く…
当たり前は当たり前じゃなくて、 時々それに驚いてみる。 あれはそれで、これはあれ。 でこぼこ道はふらついて、 ここはどこだか判らなくなる。 これはそれで、それはあれ。 判らなくなる。 どうだろう? 大切な想いも開けてしまえば、 あれと同じになるよ。…
昇る月、そびえるビル。 辺りを照らす蛍光灯。 時々苛々するんだ。 星は今日も隠れてる。 微かな光ですら、 想いが見えてしまいそうで。 時々ほっとするんだ。 星は今日も隠れてる。 いろんな日があって、 中心は大体決まっていて。 時々泣きたくなるんだ。 …
時に関わらないってのも大切かな。 彼は私を見ると遠い目をする。 私を見ていない。理由はわかっているけど。 私に出来ることは見ないこと。 私は彼を見ると疑ってしまう。 私は見ていない。理由はわかってる。 いつからか一人しか見えない。 どんな人を通し…
あなたが何を思おうと、 私の気持ちは動かない。 どんなに酷いことをされようと、 私はあなたを思い続けます。 ただ、私があなたを傷つけたなら、 動かないこの気持ちも、 大きな布で覆い隠します。 私はあなたが好きですから、 あなたが困る所は見たくない…
思い返しても、不可解なことばかり。 どうしたって君には変えることは出来ないのに。 どうして、どうして。 今からでも、間に合うはず。 それからのこと、これからのこと。 変えられないと判っているなら。 全てが終わる前に、そこから立ち去って。 今からじ…